連載回顧録21 ボーズ逃れて最後は65cmだぜ!

2014年05月09日 16:17

殺されるかと思う位に忙しかったゴールデンウィークの仕事を終えた5月7日、首を超長くして待ちに待った釣りに出かけました。天気は快晴海はベタ凪風も何とかなりそうで申し分なし!前回良かった能登島の北側に爆進直行であります。

朝4時に家を出て、釣り場に着いたのが5時。ワクワクしながらチャチャッとコマセの準備です。堤防の根元近くから先端にかけてコマセの名残があちこちに。きっとG.Wは沢山の釣り人で賑わったのでありましょうね、でも今朝はオイラ一人の貸切状態であります。ドボンドボンと早速コマセを入れて様子を見ます。

前回よりも海水温は順調に上がっていてニゴリもうっすらと入ってかなり良さそうであります。そそくさと第1投!行くぜ~!

ここは水深役5m、最初は00のウキでハリス3ヒロをセットしての釣り開始であります。しっかりコマセながら様子を探ります。最初からウキがシュルシュルっと入って、上がって来たのは20cmのマアジ。あらら、そうだね、最初から期待しちゃダメだよね、( ゚ー゚)( 。_。)。丁重に海にお帰り戴いて第2投です。スポーーーーーン!とウキ入れしてまたしても同型のアジ。

アジの群れがドカンと回っていそうですなぁ、どうすっぺ?

仕掛けを変えて今度は0のウキにハリスは3ヒロ、口鉛の7号を2段に噛ませます。コマセを入れた所から沖に10mほど遠投して、仕掛けを馴染ませながらユックリと手前に引いてきました。ジワッとウキがしもってその後にツツツと持っていきました。これだろ!やっぱ!ってグイっと合わせるとツンツンとした軽い引き。。。。今度はウミタナゴの22cm。

でもこれでアジは何とか作戦通りかわしてるんじゃね?これで暫く攻めてみるぜ。

次はフグ、そしてウグイ、さらにまたフグ。う~ん、こりゃあれだわ、やっぱキッチリ底を流さんとアカンのかもね。

で、また仕掛け変更。今度は3Bのウキにハリス2ヒロ、遊びを1ヒロ取ってB、2号、7号のガン玉を段打ちに。

モゾモゾした当たりに空振り。次はハリ外れ、また空振りと何だかおかしい。乗ってこない。でもチヌの気配ではないので正体を探るべくハリをグレの4号にしてみましたら、スイ~ッっとウキが沈んでヒット!

モニョモニョしながら上がって来たのはまたしてもアジ、ちょっと良い型の23cm。あー、今日は何か悪い予感がするなぁ。このまま本命に会えないのかもなぁって弱気になり始めてたので、晩の肴用にとりあえずキープしちゃいました。クロダイがダメでもアジのタタキで焼酎すっぺ?だったらもうちょっとキープしとこ(*゚▽゚*)って、その後4匹ほど追加キープ。

こら!ちょっと待った!オイラ何やってんだぁ?この瞬間ずっとマジでアジ狙ってるじゃん!いかんいかん!

自分に喝を入れて気を引き締め、再度黒鯛を狙いすます事に。

 

丁度そんな時、堤防の下段から可愛い声が掛かりました。

「あのぅ、あの、質問してもいいですかぁ?」振り向くとそこには幼稚園位の小さな女の子が。

そう言えばさっき、お母さんらしき人とアジ釣りの道具を抱えて先端に歩いて行った女の子であります。

「え?何?オジサンに質問ですかぁ?」

「はい、え~~っとね、あのね、お魚を沢山つるコツって有りますかぁ?」

ちっちゃな女の子から「コツ」なんて単語が発せられたのにかなりビックリしましたが、先端でお母さんが微笑んでこっちを見ているってことはきっとお母さんの受け売りなのでしょうね、それにしても突飛な質問にちょっとタジタジであります。

「こ、コツですかぁ?う~~~~ん、コツねぇ。。。。。」

大人でしたらそれなりにアドバイス出来るんでしょうが、相手が相手だけに普通に説明しても解んないでしょうしね、どうしたものかと、、、、、、。

「えーっとね、お魚さんがエサをパクって食べた時に竿をグっとして合わせてねぇ、で、糸を巻くとピチピチしながら釣れるんですよぉ、解りましたかぁ????」

女の子はゆっくり無言で首をかしげていきます。

「おいおい、何バカなこと言ってんだオイラは!あったりまえの事話してるじゃん、余計解んないってそんなんじゃよぅ。」

って思ったんですが、でもどう説明していいのかやっぱ解りませんの、はい。

なのでここは小難しい話をするよりも現物主義に徹するのが一番と判断(うわぁ!汚ね~っ、大人の逃げじゃんよ~!)、

「あ、そうだ、オジサンさぁ、釣ったアジ少し持ってるからあげるね~(^O^)」とかなんとか言っちゃって、晩の肴にとっておいたアジを袋に入れて差し出します。

「うわ~~~っ、いいのですか?有難う~!ねぇママぁ!お魚沢山貰ったよーーーっ!」って女の子は小躍りしながらお母さんの方に走って行きました。お母さんもこっちにペコリとしながら喜んでいます。

「すみません!有難うございます!(((o(*゚▽゚*)o))) 本当に戴いちゃって宜しかったんですかぁ?」

「あぁ、どうぞどうぞ、ご遠慮なく!ははは、逃がそうとか思ってたんですよ丁度。ははは。」

ってオイ!嘘つけ!クーラーから出してたじゃん!しかももう死んでるしっ!メッサ見破られとるわ。。。。。。

その後はアジの猛攻撃と、ジワジワと活性の上がって来た手のひらチョイサイズのグレが湧き返して参りましてお手上げ状態に。「あぁぁ、マジ今日はダメそうだぁ、、、、」と頭では思いつつ、アジやグレが掛かる度にその女の子はやって来て(笑)。こっちも何だかそれが嬉しくて、「ほら、あげるね~(^O^)」とかで、女の子の嬉しがる顔見たさにせっせと外道釣りに精がでちゃってまして。。。オイラどうしたらいい?なんて自問自答。

 

やがて女の子とお母さんは「大漁」?いや、差し上げた魚を「大量」にお持ちになられて喜んでお帰りになりました。さ、これでオイラもやっとお役御免。いっそ場所代わりしちゃいますかね、気配も無いし。

てな訳で荷物をまとめて車に向かって引き上げます。トランクを開けて積み込んでると今度は女の子のお父さんが来られてまたまた丁重なるご挨拶を戴いてしまいまして、ペコリ。ま、どこまで人がいいのか解りませんが、それであんなに喜んで戴けたのですからサービス業従事者としては嬉しい限りでありますよ。

 

さてと、じゃぁ今からどうする?多分ここはG.W中ずっと、大量のコマセが入れられて、魚はガンガン脅かされて散々にビビったんだろうな。その反面アジ達は居ついてる感じ。そっかぁ、それならば殆ど人が入ってない所の方が確率高いかも。

そんな考えで今度は能登島の南側にある小場所に移動しました。ここはオイラ、盛期には頻繁に入る場所なんですがまず皆さんが見落とすような場所でして、水深もないですし海藻ジャングルで釣りにくいときたもんだ。到着してみれば案の定誰も居ないですし攻めたような痕跡も一切ござんせん。

しめしめ、ここでジックリやるっぺ。

さっきの場所と比べると水温も低くて餌盗りも殆どありません。でもたまにサシエがコジコジされて上がってきます。何かおるんやろね、きっと。

30分程した時、やっと明確な当たりがあってスルスルとゆっくりウキが沈んで行きました。ガツン!お!何だ?

って寄せてきましたら40cmのウグイ。。。。ウグイかよぉ。でも魚類は生息してるって訳じゃん。気合だな。

なのに気合とは裏腹に次の魚類が続きません、ほとほと眠気に負けそうになってきた時、やっとらしい当たりがきました。

モゾッっと仕掛けを押さえ込んでジッとしています。根がかり?いや!違います!そっと聞いてみたらすごく小さいけどツンと1回、竿先をノックして来たんです。道糸を20cmほどたぐってみたらホレ!シューッとウキが走りました!フィッシュ!

グワングワンと引くのはクロダイ特有の走り方、でも大きくはなさそうであります。コマセを打ちながら寄せてきたのは33cmの本命でありました!(*゚▽゚*) 良かったぁ、、、、ボーズにはならずに済んだぁ!あはは、でももうコマセが殆ど無いよ。

見たところあと3、4回分位かな、せっかく群れで回って来たんだろうに、あぁ無情。どうせなら最後までにもう1匹はゲットしてやるぞぉ!オリャ!っと打ち返します。

最後の最後、本当に最後の杓に1杯のコマセを投入した直後でありました。

ウキが1秒に5cmずつ沈んで行く感じで海中にユックリ沈んで行きます。待って待って、ウキが完全に見えなくなっとのを確認して合わせをくれてやりました。

 

ゴン!ガッツーーーーン!!!!!

ヽ〔゚Д゚〕丿スゴイ重量感と存在感が竿をへし折らんばかりに迫ってきます!こっちの意など全く無視して沖に向かって走り出しました。レバーで糸を出しつつも竿の曲がりを限界点近くにこっちも抵抗します。それでも竿が柔らかい分あざ笑うかのように竿をのして行きます!こりゃ超デカイぞ!絶対今回は逃がさんからな!やっちゃるぞ!

暫くはそれでも奴のペースを崩せませんでした。沖向きから右へ、今度は左へと奴は走ります、、、、横走り?え?

 

だんだんやる気のないやり取りに変わっていき、ため息の連発の中に姿を現したのは紛れもなく!

横走りの女王、、、、、ボラちゃん。しかもデカイ。取り込んだのは65cm。。。。あぁ、クソ~!やっとクロダイが釣れてボラも釣れて、絶対にまだウヨウヨ居るんだろうになぁ、クロダイめ!餌の切れ目が縁の切れ目とはこの事だわ。

てな訳で今回も後ろ髪引かれる思いで帰って参りました。絶対次はやっちゃる!