連載回顧録16 釣~れた!釣れた!

2014年04月06日 17:09

この日師匠の内田さんは6、7枚を釣り上げておられましたが、オイラはその実力故、3枚位しかゲット出来ませんでした。それでも、黒鯛を複数枚釣ったのは生まれて初めての経験でしたからもう天にも昇りそうな勢いではしゃいでましたよ。

「あかんなぁ、思ったほど数が続かんかったなぁ。深ちゃんがもたもたとやり取りするもんできっと、群れを散らしてまったんだわ。こうゆうペースならもっと数が出んとおかしいでねぇ。」

「これだけ釣れたんですもん、文句言っちゃァイケませんですって!(笑) 贅沢ってもんですよ、師匠。」

「そうゆう事じゃないんだわ(笑)。覚えとかないかんのはね、警戒させんように、驚かさんように上手く釣っとったら黒鯛なんちゅうもんは相当な数を釣る事が出来るってこと。居れば居っただけ釣れるんだわ。本当に。」

 

そうなんです。この時の内田さんの言葉は本当なんですよね、このず~~い分後の事でしたが、オイラ2回経験しましたよ!必殺「絶滅釣り」(笑)。回ってきた群れを根こそぎ釣り切るような体験ね。最初は、夜8時過ぎから竿を出して、翌日の朝の6時過ぎまでで98枚!大きさは25~35cm位でしたが、11月の終わりでしたから、多分、落ちのドデカイ群れに遭遇したのでしょう。この時はバタバタバタって釣れてちょっと落ち着いて、でまたバタバタって喰っての繰り返しだったんですけど、ひらめいたのが3点釣りでした。別に4点でも5点でも構わんのでありましょうが、10mくらいずつポイントを三角形にずらしながら釣ったんです。釣れ盛って落ち着いたら新しくポイントをずらして作る。そうするとそこでまたバタバタと喰いが立ったんです。なのでそれを様子見ながらずらして行くと大きなインターバル無しで釣れたんですよね。これも今考えると警戒心を過敏にさせない効果が有ったんだと思います。

2回目は三重県の磯でしたけど、船頭さんが「今年はまだ乗っ込みは釣れてないよ~、まぁそれでも例年だとそろそろ釣れ出す頃なんだけどな。やってみる?」って軽いノリでチヌ狙いにうってつけの磯に乗ったんですがまぁ!釣れましたね!大正解だった訳でありましたよ、そん時は。(*゚▽゚*)

朝6時半から撤収の2時までの間に、44~57cmまでを28枚!そのうちの15枚が歳無しでして、かなり超超超興奮しました。船頭さんも「生まれてからずっとここに住んでるけど、こんなのは見た事がない!」ってメッサ興奮してましたからねぇ、当のオイラはそれまで確かに興奮はしてましたけど何か、キツネにでもつままれたような感じであまりピンと来ませんでしたけどね。この時は足場から沖に15mとその先さらに15m向こうにある大きな根と根の間の水道を狙ってたんですが、ここがどうも群れが移動する通り道になってたんでしょうね。1匹掛けたら思いっきり竿を引き倒して、その水道から魚の姿を消すような強引なやり取りをしたんですがそれが良かったんでしょうね。掛けた魚が暴れる前に群れから忽然と姿を消してしまう!そうなれば他の魚に危険信号が伝わらなくて済むんですから、地形も有利に生かされたんだと思います。恐らく群れは相当大きいか、もしくは幾つかの群れが順次そこを通過しようとしたのではないでしょうか。2月の下旬でしたけど、寒さなんてどこへやら。「あは~っ、腕も肩もパンパンだぜぃ!(^O^) 」って一人で磯の上でお祭り騒ぎしてた覚えがありますよ。

パチンコで言えば確変、確変のさらにまた確変!って感じでしたなぁ(((o(*゚▽゚*)o)))

ま、ここまで釣れないにしても10~15枚位の数釣りは数えられない程あります。全ては師匠から教えて頂いた秘訣のたまものです。当たり前にしてしまえばごく当たり前に出来ることばかりですし、それは昔も今も変わらずに通用している事実なんです。

1 底を必ず測って、海底地形をしっかりと把握しておく

2 コマセは同じペースで入れて、カーテンに切れ目を作らない

3 魚を掛けたら群れから一気に強引に引き離して、すぐさま追い打ちのコマセを入れて他の魚を足止めする

4 釣り上げてからも、魚の処理中でもコマセのペースは乱さない

5 喰いが止まったらとりあえずコマセの位置は変えないで周辺を探ってみる

6 周辺でも厳しいなら潮下へどんどん流してみる

7 あちこちじっくり探ってもダメだったらもう一度最初のポイントを攻めてみる

8 魚の下顎や唇1枚に針が掛かっていたら棚を3~40cm単位で浅くして攻める

9 数が出ているのに喰いが渋ったらポイントをずらして攻めてみるか、棚を今度はやや深めに変えてみる

10 何をやってもどれだけ頑張っても全くダメなら帰って風呂入って寝る

そんな感じです(笑)。

師匠のよく言う所の、同じペースでコマセを入れるって話ですが、皆さんはいつものバッカンにいつもの量を作って、それは大体何時間何分で使いきってますか?状況によってかなり変化するので当然一概には言えませんけど、平均的なものを知っておく事は意外に役に立つものです。しかも、いつもの量はいつものコマセ杓で何杯分なのか?(笑) こんな事でも知っておくと自分のペースが正確に把握出来ちゃうんです。

いよいよ能登でも乗っこみが本格的に動き出す時期になってきました。今年はガンガン釣ってやる~~~~ぅ!

 

さて次回は、外海の魅力について書こうと思ってます。憧れと現実の狭間を笑ってやってくださいませ。

では!

つづく