連載回顧録6 初めての磯釣り 前編

2014年03月11日 08:30

それにしてもこの「カベ」って名前の岩壁(笑)。超デカイ屏風の前でもたれながら釣る訳なんですが、これまでオイラ、ウキを投入する時には後方に振りかぶって投げる事しか知りませんでしたからスッゲェ投げ辛いんですよ、真横から後ろはスペースZEROですからね(ToT)。竿先からウキまでをなるべく短くしても、投入する瞬間には針が岩に引っかかったりしてその都度外しに行かなきゃなんなかったり。こりゃダメだと思って今度はどうせ投入出来ないならばと、竿下にウキを落として磯際から沖に流し出そうとしたんですが、そうなるとシモリに根がかりしてこれまた思い通りにいかず(´;ω;`) 

考えた挙句、針を指でつまんでおいて竿先を沖向きに差し出して投げる方法を発見!つか、皆さん当たり前にやってることなんすけど、そんな事も知らないほどのビギナーだった訳なんですよね(笑)。これがまたメッサ塩梅が良い!これを発見するまでの約1時間はホント、針を外すのと仕掛け作り替えるのに全部費やしてしまいましたよ。

調子良く打ち込みを繰り返した数投目、ウキがツルツルツル~って水没して行き「ウォリャーーッ!」っと渾身の合わせ!どうや、グレちゃんか?!って思ったんですがモゴモゴっと浮いてきたのはベラさん。そして次もベラさん。さらに次も、、、。やっと違うお魚が釣れたと思いきや、それはキタマクラさん。う~~~~ん、グレさんはどこにおられる?そんなこんなでまた時間を費やしてしまい、仕掛け入れる場所が間違ってる?って考え始めたんですよ。丁度その時オイラの下腹部はウ○コしたいと要求してきやがりまして、体と脳と気持ちで三者協議しました結果、ここは速やかに手をうっておくべきだとの結論から、それにふさわしそうな場所を探し始めたのであります。

でもね、壁ですからここは。広範囲から丸見えですよ、って確かに人は居ませんけど近くには何艘かの漁船も居ますし。金屏風の前でしゃがんでる姿を皆様にお見せするなんて大胆なことは出来ませぬ。そこで致し方なく、この岩壁をテッペンまで登る事にしたのであります!(笑)初めての磯釣りさへオイラにとっては相当なアドベンチャーだったんすけど、まさかのロッククライミングまで挑戦するなんぞもう、何なんでしょ。

エッコラ、ヤッコラと登って行きましたら絶景を見渡せる茂みが!覗き込むと今日の自分の釣り座から周辺のシモリや地形までもハッキリ見えました。思わず「(ノ゚ο゚)ノ オオォォォ-」って声が出ちゃいまして、愛でたくも、肥も出ましたんです、はい。

でも登って正解でしたよ!サラシの様子も潮流もいろんな情報が得られましたからね、これ以来今でも、初めての釣り場では出来るだけ高い所から状況をジックリ観察する癖まで体得できたんです。人から沢山の事を学んで来ましたけど、ウ○コから学んだのはコレだけです(笑)。

釣り座に戻ってからはさっき上の世界で見てきた事を組立てながら釣りを再開しました。とは言えどごく基本的なセオリー通りの釣りです。サラシの根元にコマセ入れて、サラシの先端と潮流が交わる辺りを攻めるって、そんだけでしたけど。数投目でウキがシュイーン!っと入って、小気味よい感触で上がってきたのは紛れもなく本命のグレちゃん!「やったー!グレだグレだぁ!超嬉しい!!」 という感動も無くていつも堤防から釣ってるサイズ。絶対デカイ奴おるぞ~畜生め、絶対に釣り上げてやるぞ~と、もくもくと打ち返しました。が、もくもくと釣れ上がって来るのは殆どが同じサイズでテンションも下がり始めちゃう次第。。。。。ここは弁当食べて頭冷やして無い知恵絞ろうと。

「船頭さん2ヒロって言ってたもんなぁ、だから棚は合ってる筈なんだけど。あ?合ってるから小さいけどグレが釣れてるんじゃね?うんうん、じゃ何が違うの?つか、ここはデカイの居ねんじゃね?実は。」なんてウダウダ悩んでましたよ。結局もともと知識欠乏状態のオイラでしたから引き出しなんぞ有る訳でもなくて、最終的に出した結論は「気合」(^O^)。今書いてる自分でも笑えるくらいですよ。

「さぁ、めしも食ったし頑張るかぁ!」って準備を始めたんですが、あれれ?向こうから渡船が近づいて来るではありませんか。何だろ?スピーカーから船頭さんの声がします。

「深瀬さん、この人うちのベテランの常連さんやぁ、あっち全然あかんかったから磯替りするんやけど、深瀬さんの話したら一緒に乗ってくれる言うてくれたさかい。ええか?」 そりゃもう願ったり叶ったり!

「是非!!!!!お願いしまーすっ!」と即答です。

船はチャカ付けされ、その方が降りてくるのをサポートします。「頑張ってー!」と一言残して船は去って行きました。

「こんちわ、山本いいます、宜しく。」

「あ、深瀬です、すいません有難うございます、わざわざ本当に恐縮です。」

「どうです?釣れましたか?」

「( ´∀`) 堤防サイズしか釣れてません。ここ大きいの居るんですかね?」

「います居ます、50cm超えるのも出る場所なんですよ。先週来た時には40cmクラス3枚釣りましたから。」

「ヘーーーッ!すごいですね!そっかぁ、居るんだぁ、そんなのも。。。。」

「狭くなっちゃいますけど横に並ばせてもらっていいですかね?」

「勿論ですよどーぞどーぞ!むしろオイラ、釣りしないで見てたいくらいですもん。」

「そりゃ勿体無い(笑)、一緒にやりましょう!」

「有難うございます、いろいろ教えて下さい。」

 

船頭さんや山本さんのご厚情によって実践釣り教室まで体験させて戴けるなんて、超ラッキーですよ全く。ここからマジで目からウロコの熱い時間を過ごすことが出来ちゃったんですよね~。

それはまた、つづき で!(*゚▽゚*)